今回はGoogle AdSenseに関する記事です。
Google AdSenseを普段から使ったり、使ったことがある方向けの記事です。
はてなブログがGoogle AdSenseと相性がいいウェブサービスなので、はてなブログユーザーだったらGoogle AdSenseのヘビーユーザーは結構いるかもしれません。
私のGoogle AdSenseの画面では、ads.txtに関する警告が表示されています。
そして残念ながらこの警告、消せません。
この警告の対象となっているのは下記の、私のTumblrアカウントのブログです。
本題に入る前に、まずは下記のリンク先をごらんください。
スマートフォンでTumblrアプリを使っている方がいれば、アプリではなくSafariなどのブラウザでごらんください。
Tumblrは日本国内ではXやInstagramに比べるとマイナーなウェブサービスだと思うので補足すると、XやInstagramのような投稿を列挙できるミニブログサービスです。
ただしXやInstagramよりもブログに近いことができて、1つの記事で長文を書けますし、XやInstagramのようなフォローしているアカウントの各投稿を混ぜて時系列に並べたタイムライン風の表示で閲覧することもできますし、上記リンク先のように私の投稿だけをブログ風に表示することもできます。
ブログ風に表示する場合、ソースのHTMLやCSSをカスタマイズして文字や背景をアレンジすることもできます。
なので一般的なブログに近いことはできますが、致命的な弱点があってブログになりきれない、そんなウェブサービスです。
その致命的な弱点というのが冒頭のads.txtです。
TumblrはソースのHTMLやCSSをカスタマイズできますが、ads.txtのアップロードや書き換えができないのです。
ads.txtが変更できないことはTumblrヘルプ日本語版に記載があります。
ads.txtが変更できないと何が困るかというと、Google AdSenseの広告の大半が表示されなくなり、Google AdSenseのユーザーにとっては収益源が減ることを意味します。
広告の大半、というのが今回の記事の肝です。
少し時間を巻き戻して歴史的経緯を補足すると、2010年代からGoogle AdSenseは、ads.txtの記載不備があるウェブサイトがある場合、冒頭のような警告を表示していました。
ただし警告を表示しつつも広告の表示には影響はありませんでした。
ところが2019年~2020年頃にGoogle AdSenseは方針を変更し、ads.txtの記載不備があるウェブサイトには広告の大半を表示しないようになりました。
PCのウェブブラウザで上記の私のTumblrアカウントのブログを見ている方は、「タイトルと検索窓の間に妙に不自然な空白があるな」と思ったかもしれません。
この箇所にはレスポンシブ広告を載せるようソースのHTMLをカスタマイズしてあります。
しかしads.txtを変更していないので、表示されるはずの広告が表示されません。
Google AdSenseの広告のうち、「広告ユニットごと」で作成できるディスプレイ広告は、ads.txtの記載不備の影響を受けます。
「いやいや待て待て、そもそもTumblrってGoogle AdSenseの審査通るの?」と思った方もいるでしょう。
Tumblrに「内容に意味があって(他の情報源のコピペや使い回しではなくて)社会通念上問題の無い記事」を多く投稿していれば、通常のウェブサイトと同様に審査に通ります。
そしてソースのHTMLをカスタマイズができるので広告を表示するHTMLタグを埋め込むこともできます。
Google AdSenseを使う上でTumblrで問題となるのはads.txtが変更できないことだけです。
ads.txtが変更できないことで広告の大半が表示されません。
ここで今回の記事の肝ですが、全ての広告が表示されなくなるわけではないのです。
たとえばTumblrの各投稿の文中に「関連トピックの発見」という表が表示されることがあります。
これはGoogle AdSenseの広告のうち、「自動広告→ページ内フォーマット→関連する検索」が表示されていると思われます。
また私のTumblrアカウントのブログで、タイトルの下にある検索窓、これもGoogle AdSenseです。
どういうこと?と思った方は、試しに検索窓で適当なキーワードで検索してみてください。
「保険」「資格取得」のような一般的なキーワードがおすすめです。
すると検索結果にスポンサーのリンクが表示されます。
これはGoogle AdSenseの広告のうち、「広告ユニットごと」で作成した検索エンジンです。
そんなわけで、ads.txtが変更できないTumblrが全く収益化できないわけではないのです。
まあ実際のところはGoogle側が「ads.txtを変更していないウェブサイトでは広告を表示できない」とユーザーに見せつつ、実装のメンテナンスが完璧に行われていないだけで抜け漏れがある、というオチなのかもしれません。
もし過去に「Tumblr始めようと思ったけど収益化できないからやめた」という方がいれば、「現状は警告は出るものの、全く収益化できないわけでもない」という話です。
ちなみにTumblrの創業者は広告嫌いで有名、という記事もネット上で見かけました。
Tumblrがads.txtを変更できない仕様なのは、その名残なのかもしれません。
Tumblrの創業者はすでにTumblr社を離れたようなので、「HTMLやCSSはいじれるのにads.txtはいじれないなんて中途半端な仕様のブログもどきはもうやめたら?」と言いたいところではあります。
まあTumblrは日本国内ではXやInstagramに比べるとマイナーなウェブサービスだと思いますし、Google AdSenseのヘビーユーザーだったらads.txtを変更できるはてなブログかBloggerに根を下ろしているでしょうし、今回の記事によってTumblrの未来が明るくなるわけではないですけどね。
ただ収益化のことは一旦忘れて、ミニブログとして見るとTumblrは長文書けますし、Instagramと違って本文にURL書いてリンクできますし、HTMLの知識があれば面白そうなカスタマイズもできますし、便利なサービスだとは思います。
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